ズートピアの主題歌
「Try Everything」は、2016年のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ映画『ズートピア』の主題歌として、Shakiraが歌唱した楽曲。オーストラリアのシンガーソングライター・Siaと、ノルウェーのプロデューサーデュオ・Stargate(Tor Erik Hermansen、Mikkel Eriksen)によって書かれた。2016年1月8日に世界中でデジタルダウンロードとして先行リリースされ、サウンドトラックアルバムは2016年3月4日にウォルト・ディズニー・レコードからリリースされた。
Siaとの共作
この曲の作詞を担当したSiaは、「Chandelier」「Elastic Heart」など、感情の奥底に届く楽曲で知られるアーティスト。Siaが書く歌詞の特徴は、失敗や痛みを隠さず、それでも前を向く——そんな「正直さ」にある。
「Try Everything」の歌詞にも、その特徴が表れている。「失敗してもいい」なんて簡単には言えない。でも、Siaはそれを正面から歌詞にした。だからこそ、この曲は単なる励ましソングではなく、本当に心に響く。
劇中での役割
映画の中では、ズートピアで最も愛されているポップスター・Gazelle(Shakiraが声を担当)の歌として登場する。主人公のウサギ・ジュディ・ホップスが、故郷からズートピアへ向かう列車の中でMP3プレーヤーで聴いているのがこの曲。そして、映画のエンドクレジットでは、Gazelleが市民たちの前でパフォーマンスするシーンが流れる。
この曲が描いているのは、失敗を恐れずに挑戦し続けること。何度倒れても、また立ち上がる——そんなレジリエンス(回復力)と決意のメッセージが込められている。
ズートピアの監督Byron Howardは「Gazelleの役には、Shakira以外に考えられなかった。幸運なことに、彼女はイエスと言ってくれた。彼女の素晴らしい才能と魅力が、Gazelleとこの曲『Try Everything』に命を吹き込んでいる」と語っている。
タイトルの意味
この曲を聴くときに知っておくと深まるポイントがいくつかある。
まず、この曲の核心となるフレーズ。
Try Everything
「すべてを試す」「何でもやってみる」——これは単なるポジティブなメッセージではなく、失敗を恐れずに行動することの大切さを表している。完璧を目指すのではなく、まず試してみる。その勇気が、成長への第一歩になる。
失敗と成長の歌詞
この曲の最も象徴的なフレーズ。
Birds don't just fly, they fall down and get up
「鳥はただ飛ぶだけじゃない、落ちて、また立ち上がる」
これは、成功の裏には必ず失敗があるという真実を教えてくれる。鳥だって、最初から完璧に飛べるわけじゃない。何度も落ちて、また飛び立つ練習を繰り返して、やっと空を飛べるようになる。人間も同じ——失敗は終わりじゃなく、成長のプロセスの一部だということ。
もう一つ重要なのが、この自己肯定のフレーズ。
Look how far you've come
「ここまで来た自分を見て」——これは、まだ到達していない目標ばかりに目を向けるのではなく、今までの自分の歩みを認めることの大切さを伝えている。
この曲は、失敗を学びの機会として受け入れること、自分に優しくすること、そして諦めずに挑戦し続けることの大切さを歌っている。映画の主人公ジュディが、48時間以内に失踪事件を解決しなければ警察官の職を失うという厳しい状況で、それでも諦めずに挑戦し続ける姿勢と、この曲のメッセージが完璧に重なっている。
サビのフレーズ
まず、サビの中心になるのがこのフレーズ。
I wanna try, even though I could fail
「失敗するかもしれないけど、やってみたい」——シンプルで覚えやすく、メロディも明るくて前向き。カラオケで歌う場合は、この部分を力強く歌うと、曲全体に勇気が満ちてくる。
そして、繰り返されるこのフレーズ。
I won't give up, no I won't give in
「諦めない、屈しない」——この繰り返しが、曲の決意を強調している。"give up"(諦める)と "give in"(屈する)という似た表現を重ねることで、強い意志が伝わってくる。
もう一つ覚えておきたいのが、この励ましのフレーズ。
I'll keep on making those new mistakes
「これからも新しい間違いをし続ける」——普通なら「間違いを避ける」と言いたくなるところを、「新しい間違いをする」と歌っているのが、この曲のユニークなところ。間違いを恐れるのではなく、新しいことに挑戦し続けるからこそ、新しい間違いも生まれる——その前向きな姿勢が表現されている。
英語学習者にとっても、"I wanna try" や "I won't give up" といった日常的な表現を覚えるのに役立つフレーズばかりだ。
映画との融合
2016年にリリースされたミュージックビデオは、映画『ズートピア』のシーンと、Shakiraがレコーディングスタジオで歌っている映像を組み合わせた構成になっている。
映画のシーンでは、主人公のウサギ・ジュディ・ホップスが、小さな田舎町からズートピアという大都市へ向かう列車の中で、この曲を聴いているシーンが印象的。彼女の夢——警察官になること——は、周りから無理だと言われ続けてきた。でも、それでも諦めずに挑戦する彼女の姿勢が、この曲のメッセージと完璧に重なっている。
そして、エンドクレジットでは、Gazelleがズートピアの市民たちの前でパフォーマンスするシーン。色とりどりの動物たちが一緒に踊り、歌い、この曲を楽しんでいる姿が映し出される。種族や背景が違っても、みんなが一緒に楽しめる——そんなズートピアのメッセージが、この曲と共に表現されている。
Shakiraのレコーディング風景も挿入されていて、彼女がこの曲に込めた情熱とエネルギーが伝わってくる。映画の世界観と現実のShakiraが重なり合い、この曲が単なる映画の挿入歌ではなく、一つの独立した作品として成立していることがわかる。
ズートピア2を観て
ズートピア2を観て、改めてこの曲の良さに気づいた。
何年か前に初めて観たときは、「明るくていい曲だな」くらいにしか思っていなかった。でも、大人になって、色んな挑戦と失敗を経験した今、この曲が響く理由がわかる。
「失敗してもいい」なんて、簡単に言えることじゃない。実際に失敗すると、恥ずかしいし、悔しいし、自分が情けなくなる。でも、この曲はそれでも「もう一回やってみよう」って言ってくれる。
ズートピア2を観て、ジュディとニックの物語がまた動き出すのを見て、「ああ、私も1をもう一回観たいな」と思った。そして、この曲をもう一度聴きたくなった。
誰にでも、「これは無理かもしれない」と思う瞬間がある。周りから「無理だよ」と言われる経験もある。でも、それでも挑戦してみる——その勇気を、この曲は応援してくれる。
大人になって聞くと、また違って聞こえる。それがこの曲の良さだ。
「Try Everything」は、失敗を恐れずに、何度でも立ち上がる勇気を与えてくれる曲。そして、ズートピアという映画が、何年経っても色褪せない理由の一つが、この曲にあると思う。
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